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渡り性水鳥重要生息地ネットワーク(日本)

渡り性水鳥が毎年移動する地理的経路は、“フライウェイ”として知られています。世界には9つの主要なフライウェイがあります。東アジア・オーストラリア地域フライウェイ(以下「フライウェイ」という。)は、このうちの1つで、シギ・チドリ類、ガンカモ類(カモ、ガン、白鳥)、ツル類、海鳥(アビ、ウ、カモメ、ミズナギドリ、ウミスズメなど)を含む250以上の個体群、合計5,000万羽以上の渡り性水鳥が生息しています。

現在、フライウェイ上の700ヶ所の生息地が渡り性水鳥にとって国際的に重要であると認識されています。

渡り性水鳥重要生息地ネットワーク (2017年1月現在)
  • ネットワーク参加地の数: 136
  • 渡り性水鳥重要生息地ネットワークに参加している国の数: 18

    (参加国と参加地数: ロシア10、アメリカ2、モンゴル11、中国19、朝鮮民主主義人民共和国2、大韓民国11、日本33、バングラデシュ5、ミャンマー3、フィリピン4、タイ3、ベトナム1、マレーシア2、シンガポール1、インドネシア2、パプアニューギニア1、オーストラリア24、ニュージーランド2)

  • 登録参加地の総表面積: 21,868,129.6 ha

    (この面積には、日本の1か所の参加地の面積が現時点では含まれていない)

 日本(33のネットワーク参加地)

  • 日本の「東アジア・オーストラリア地域渡り性水鳥重要生息地ネットワーク」参加地リーフレット 日本語版 ・ 英語版
EAAF 参加地コード 参加地名 参加地情報票 参加地写真 グーグルアース情報
EAAF029 厚岸湖・別寒辺牛湿原  View
EAAF030 出水・高尾野  View
EAAF031 霧多布湿原  View
EAAF032 釧路湿原      View  View
EAAF033 八代  View
EAAF047 琵琶湖  View
EAAF048 琵琶瀬湾  View
EAAF049 福島潟  View
EAAF050 瓢湖水きん公園  View
EAAF051 蕪栗沼  View
EAAF052 片野鴨池  View
EAAF053 クッチャロ湖  View
EAAF054 漫湖  View
EAAF055 宮島沼     View  View
EAAF056 小友沼  View
EAAF057 佐潟  View
EAAF058 白石川  View
EAAF059 谷津干潟  View
EAAF060 米子水鳥公園      View  View
EAAF061 吉野川河口  View
EAAF063 東京港野鳥公園      View  View
EAAF071 鹿島新籠  View
EAAF072 ウトナイ湖  View
EAAF076 大阪南港野鳥園  View
EAAF080 藤前干潟     View  View
EAAF081 球磨川河口  View
EAAF088 八郎潟干拓地  View
EAAF098 化女沼 SIS     View
EAAF099 風連湖・春国岱 SIS     View
EAAF113 荒尾干潟 SIS        View  View
EAAF115 伊豆沼・内沼 SIS        View  View
EAAF116 野付半島・野付湾 SIS     View
EAAF124 東よか干潟 SIS        View  View

渡り性水鳥重要生息地ネットワークに参加するには

新規ネットワーク参加地の推薦 /  参加基準 /  渡り性水鳥重要生息地ネットワーク関連文書

新規ネットワーク参加地の推薦
1. 地方自治体/管理当局、NGO、非政府パートナー、政府パートナー
  • 利用可能なデータを確認して、基準を満たす生息地を洗い出し、ネットワーク参加候補地を特定する。
2. 地方自治体/管理当局、NGO、非政府パートナー、政府パートナー
  • ネットワーク参加候補地について、サイト情報票(SIS)と区域図を準備する。
3. 地方自治体/管理当局
  • ネットワークへの参加を推薦することについて、生息地の管理者、管理当局及び関係機関を含む利害関係者と、地元レベルでの協議を行う。
4. 政府パートナー
  • ネットワークへの参加を推薦することについて、研究者及び関係当局を含む利害関係者と、県・国レベルでの協議を行う。
  • 推薦に必要なサイト情報票(SIS)と区域図を完成させる。
  • 依頼状を添えて、ネットワーク参加候補地のサイト情報票(SIS)と区域図を、事務局に提出する。
5. 東アジア・オーストラリア地域フライウェイ・パートナーシップ事務局
  • サイエンスオフィサーは事務局内での審査を実施した上で、作業部会長及び/または少なくとも3人の関係する専門家に、推薦されたネットワーク参加候補地について、基準への適合の妥当性やその他の科学的側面に関して意見を求める(期間は14日間)。
6. 東アジア・オーストラリア地域フライウェイ・パートナーシップ事務局と推薦を行った政府パートナー
  • 互いに連絡を取り合い、作業部会長等の意見に沿って記載の修正や情報の追加を行い、サイト情報票(SIS)を最終化する。
7. 東アジア・オーストラリア地域フライウェイ・パートナーシップ議長
  • 事務局は、パートナーシップ議長に対して、推薦とその審査結果について通知するとともに、推薦を行ったパートナーに宛ててその候補地を正式にネットワークに加える旨の公式文書を発出することによって推薦を承認するよう要請する。
8. 東アジア・オーストラリア地域フライウェイ・パートナーシップ事務局
  • 新規ネットワーク参加地の参加証を用意し、推薦を行ったパートナーに対して、推薦の承認を通知するタイミングに合わせて参加証を交付する。
  • 新規ネットワーク参加地の追加について、すべてのパートナーに通知する。
9. 政府パートナーと地方自治体/管理当局
  • ネットワークへの新規参加について発表。
  • 可能であれば、授与式を設けて、地方自治体及び/または管理当局に参加証を交付。

参加基準

渡り性水鳥重要生息地ネットワークへの新規参加のための基準は下記の通りです。

1.  ラムサール条約(1971年 イラン・ラムサールにて採択)の基準のうち、国際的に重要な渡り性水鳥の生息地に関する次の3つの基準:
  • 基準2: 危急種、絶滅危惧種または近絶滅種と特定された種、または絶滅のおそれのある生態学的群集を支えている場合には、国際的に重要な湿地とみなす。
  • 基準5: 2万羽以上の水鳥を定期的に支えている場合には、国際的に重要な湿地とみなす。
  • 基準6: 水鳥の一つの種または亜種の個体群において、個体数の1%を定期的に支えている場合には、国際的に重要な湿地とみなす。
2. アジア太平洋渡り性水鳥保全戦略の下で適用されていた中継地に関する次の2つの基準:
  • 渡りの途上にある水鳥の1つの種あるいは亜種の個体群において、個体数の0.25%を定期的に支えている場合には、国際的に重要な中継地とみなす。
  • 渡りの期間中、同時に5,000羽以上の水鳥を定期的に支えている場合には、国際的に重要な中継地とみなす。
3. 例外的状況として、フライウェイ個体群を維持する上で重要な生活環のあるレベルまたは段階において渡り性水鳥を支えている場合には、その生息地を推薦することができる。このような推薦の妥当性については、東アジア・オーストラリア地域フライウェイ・パートナーシップが一件ごとに検討する。

渡り性水鳥重要生息地ネットワーク関連文書
English 渡り性水鳥重要生息地ネットワーク関連文書 (英語)

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japen 渡り性水鳥重要生息地ネットワーク関連文書 (日本語)

姉妹サイト

渡り性水鳥重要生息地ネットワークに関連して、このフライウェイでは姉妹サイト協定やその他の共同活動の事例があります。

ネットワーク参加地になることで、他のネットワーク参加地と関わり合いを持つよりよい機会が得られます。両参加地に共通して生息する種の共同研究の実施や、情報・経験の交換は、生息地管理者の能力向上に役立ちます。
東アジア・オーストラリア地域フライウェイ・パートナーシップは、現存するまたは潜在的なネットワーク参加地間のさらなる協力を奨励します。現在のリストは、このフライウェイ内での全ての協定や多様な活動を網羅しているとは限りません。詳細は、事務局のプログラムオフィサーまでお問い合わせください。

市または管理当局

サイト名

サイト名

市または管理当局

1

中国

丹東(タントウ)市

鴨緑江(オウリョクコウ)国立自然保護区

テムズ湾

プコロコロ・ミランダ・ナチュラリスツ・トラスト

ニュージーランド

2

韓国

昌原(チャンウォン)市

ジュナム貯水池

化女沼

宮城県大崎市

日本

3

中国

斉斉哈爾(チチハル)市

扎龍(ジャロン)国立自然保護区

長項(チャンハン)湿地保護区

高陽(コヤン)市

韓国

4

オーストラリア

ブリスベン市

モートン湾ブーンダル湿地

谷津干潟

千葉県習志野市

日本

5

オーストラリア

ニューキャッスル市

ハンター川河口湿地

釧路湿原

北海道釧路市

日本

6

韓国

順天(スンチョン)市

順天(スンチョン)湾

出水(荒崎)

鹿児島県出水市

日本

7

日本

名古屋市

藤前干潟

スワン湾干潟

グレータージーロング市

オーストラリア

8

韓国

舒川(ソチョン)郡

柳岛(ヨブド)干潟

スンガイ・ブロー湿地保護区

シンガポール国立公園委員会

シンガポール

1. 鴨緑江(オウリョクコウ)国立自然保護区 & テムズ湾

2004年、プコロコロ・ミランダ・ナチュラリスツ・トラストは鴨緑江国立自然保護区との姉妹サイト・パートナーシップを構築した覚書に署名しました。それ以来、鴨緑江国立自然保護区では、2つの生息地に共通する種を保護するための共同事業として、調査、スタッフ研修、地元学校での講演及び普及啓発など様々なプログラムが実施されています。
主な保全対象: シギ・チドリ類

2.ジュナム貯水池 &化女沼

昌原(チャンウォン)市と大崎市との間で、2009年 大崎市にて、湿地の保全と国際協力を推進するために覚書を交わしました。化女沼とジュナム貯水池は、どちらも貯水湿地であり水田です。ジュナム貯水池と蕪栗沼の共同事業をプロモートするためのワークショップが2009年11月 昌原市にて開催されました。
主な保全対象: ガンカモ類(マガン、ヒシクイ、トモエガモ)

3. 扎龍(ジャロン)国立自然保護区 & 長項(チャンハン)湿地保護区

斉斉哈爾(チチハル)市と高陽(コヤン)市は、国際連合開発計画(UNDP: United Nations Development Programme)/地球環境ファシリティ(GEF:Global Environment Facility)の韓国湿地事業から支援を受け、扎龍国立自然保護区及び長項湿地保護区における国際協力を推進するための覚書に署名しました。
主な保全対象: ツル類(マナヅル)

4. モートン湾ブーンダル湿地 & 谷津干潟

習志野市とブリスベン市議会は、湿地友好関係協定の第一期5か年計画(1998年~2003年)及び第二期5か年計画(2004年~2009年)に合意しました。これらの計画は、湿地の保全関連の情報交換及び両市における渡り性シギ・チドリ類の保護、そして湿地保全に関わる人材育成といった東アジア・オーストラリア地域フライウェイ上の保全の取り組みをサポートします。
さらに、2002年の交流の試みの成功に続いて、情報交換、研修の実施、教育の問題意識の向上及び訪問者に地元社会への参加を奨励する教育協力(2003年~2006年)に関する覚書が合意されました。(2003年10月22日)
主な保全対象: シギ・チドリ類

5. 釧路地域 & ハンター川河口湿地

釧路地域の湿地(釧路湿原、厚岸湖・別寒辺牛湿原及び霧多布湿原)は、1994年11月、オーストラリア南東部ニューサウスウェールズ州ハンター川領域のコーラガン湿地及びその周辺湿地と姉妹湿地協定を結びました。(2004年に姉妹湿地協定合意が更新され、名称がハンター川河口湿地に変更されました。)この姉妹湿地協定は、湿地の保全と賢明な利用及び湿地保全の技術・知識の交流を推進することを目的としています。
主な保全対象: シギ・チドリ類(オオジシギ)

6. 順天(スンチョン)湾 & 出水ツル飛来地

2009年、韓国 順天市と鹿児島県出水市は、ナベヅルの保全及び彼らの生息地の管理において協力することに合意しました。順天市と出水市は、ツル類にとって国際的に重要な生息地に関する情報交換、国際ネットワークを通じた活動の推進及び環境方針の強化を図ります。さらに、両市は合意に基づいて、エコ・ツーリズム及び国際的イベントの発展に協働して取り組みます。
主な保全対象: ナベヅル

7. 藤前干潟 & スワン湾干潟

2007年5月22日、藤前干潟を管理する名古屋市とスワン湾干潟を管理するオーストラリア・ジーロング市との間で湿地協定が署名されました。
主な保全対象: シギ・チドリ類

8. 柳岛(ヨブド)干潟 & スンガイ・ブロー湿地保護区

2012年9月20日、韓国 舒川(ソチョン)郡とシンガポール国立公園委員会は、柳岛干潟及びスンガイ・ブロー湿地保護区の間の覚書に署名しました。どちらも東アジア・オーストラリア地域フライウェイ・パートナーシップのネットワーク参加地です。両関係当局は、渡り性シギ・チドリ類の合同研究及び湿地生息地の保全と管理に関する知識・専門性の共有において協力することに合意しています。これは、東アジア・オーストラリア地域フライウェイのもと姉妹サイトとして、共通種の生息地管理のさらなる理解を推進するでしょう。
主な保全対象: シギ・チドリ類

 

その他の活動:

スンガイ・ブロー湿地保護区(ネットワーク参加地のひとつ)は、姉妹湿地協定プログラム(SWAP)を運営しており、湿地の保全と渡り性シギ・チドリ類の保護のため、東アジア・オーストラリア地域の姉妹湿地及び姉妹校の協力を促進しています。これは、湿地の保全と管理に関わる学校間教育プログラムです。シンガポールの地元の学校は、2008年に香港の学校と、2010年に日本の高校との学校間プログラムを実施しました。